大切なのは、早期発見・早期治療
こんなお悩みがある方は、さわべ歯科クリニック王子神谷までご相談ください
- 歯が痛い、しみる
- むし歯ができた
- 歯が黒ずんで見える
- 治療した歯が、また痛むようになった
- むし歯とは?
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むし歯はお口の中にいる細菌が、食べ残しに含まれる糖質を取り込んで酸をつくり、歯を溶かしてしまう細菌感染の病気です。
日本人が歯を失う原因の第二位はむし歯です。年齢を重ねることで、自然と歯が抜け落ちるのではなく、むし歯や原因の第一位である歯周病により失われるのです。
初期症状はほとんどなく、痛みやしみるなどの症状を強く感じたときにはむし歯はかなり進行していることが多いのも特徴です。
そして、むし歯を削るだけでは歯そのものがどんどんもろくなってしまうため、しっかりとした治療を行い、再発や新たな発症を防ぐことが大切です。
歯を失うたびに、歯の喪失スピードは加速していきます。
(永久歯:5歳以上)
平成28年度 歯科疾患実態調査
歯を一本でも失うと、その隙間を埋めるように隣りの歯が傾いてきたり、他の歯が伸びてくるなどの影響で、かみ合わせが悪くなります。
かみ合わせが悪いと、他の歯に過度な力がかかるため、歯が欠けたり歯槽骨への負担が増して、むし歯や歯周病などのリスクも高まります。
そのため放っておくと、一本、また一本と他の歯も失うことになり、歯の喪失のスピードはどんどん加速していきます。ご自身の歯は替えが効かないので、大切にしたいものです。
むし歯の原因は?
✓酸を作り出す細菌
✓細菌のエサとなる糖分
✓酸に溶けやすい弱い歯質
✓時間の経過
むし歯は、4つの条件が重なり酸が歯を溶かすことで発生します。
通常、歯は脱灰、食後にむし歯菌が出す酸で歯の表面が自然に溶けだす性質があります。また、だ液にはカルシウムやリンが含まれているため、歯の表面をコーティングする再石灰化の性質も持っています。
しかし、この4つの条件が合わさると、再石灰化が間に合わずむし歯が発生してしまいます。
むし歯の進行
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- ● 初期むし歯(C1)
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エナメル質を溶かしたむし歯です。小さな黒ずみができますが、歯科医師の目でないと見逃してしまうことがほとんどです。
自覚症状
痛みを感じたりしみるといったことは、ほとんどありません。
処置
感染部分を削り、削った部分を歯科用プラスチックなどの白い詰め物で補います。
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- ● 象牙質まで進んだむし歯(C2)
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エナメル質を溶かしきり、象牙質まで進行した状態です。
自覚症状
冷たい食べ物や飲み物で痛みを感じることがあります。歯髄に近づくにつれて、温かい食べ物や飲み物でも痛みを感じるようになっていきます。
処置
感染部分を削り、歯型を取って金属やセラミックなどの詰め物・被せ物で補います。
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- ● 神経まで進んだむし歯(C3)
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象牙質を溶かしきり、神経までむし歯が進行した状態です。
自覚症状
何もしていなくても痛みを感じ、頬が赤く腫れてしまうこともあります。
処置
歯が保存できる状態であれば、神経を洗浄する治療か、神経を抜く治療(抜髄)を行います。
歯の保存が難しい場合は最悪抜歯となってしまいます。
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- ● 歯根だけ残ったむし歯(C4)
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歯の上層部(歯冠部)が溶けきり、歯の根だけが残った状態です。
自覚症状
神経が死んでしまい、痛みなどは感じなくなります。このまま放置すると歯根の先に膿がたまったり、全身の健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
処置
残念ながら治療は施せません。抜歯を行い、入れ歯などの義歯で補います。
大人と子どものむし歯の特徴
大人のむし歯の特徴
大人のむし歯は知らず知らずのうちに進行していることがあります。
年齢を重ねると歯の神経を囲む象牙質という組織が厚くなるため、むし歯が進行してもなかなか痛みを感じにくいからです。
また、多少の痛みなら耐えられると判断し、仕事などの忙しさから受診せず放置してしまうとむし歯はさらに進行してしまいます。
じつは成人の90%が何らかのむし歯を抱えているといわれ、治療をした後の部分から起こる二次むし歯も深刻です。
「むし歯になるのはしょうがないこと」とは思わずに、予防を意識していくことが大切です。
大人のむし歯の種類
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- みがき残しによるむし歯
- むし歯の要因は様々ですが、みがき残しにより、歯垢(プラーク)が溜まり、細菌が増えてしまうことも多く挙げられます。
みがき残しは平均で約60%、歯みがきが上手な人でも40%あるといわれており、特に歯と歯の間・歯と歯肉の境目・歯の裏側には歯ブラシが届きにくいです。
なるべくみがき残しが少なくなるように、歯科医院で自分に合ったブラッシング方法を指導してもらい、ご自身のケアで取り切れなかった歯垢・歯石を取ってもらうことが、むし歯のリスクを減らすことに繋がります。
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- 歯周病による「根元むし歯」
- 歯周病によって歯肉が下がってしまうと、歯の根元部分が露出してきます。
普段露出している部分と違ってエナメル質という表面の保護膜がないため、内側の象牙質がむき出しになっています。
そのため、根元むし歯の進行はとても早く、神経に到達することも、歯を失う可能性も高くなります。
中でも歯周病にかかっている方や、歯ぐきが衰えがちなシニアの方は根元が露出していることも多いので、注意が必要です。
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- 治療後の内側に発生する「二次むし歯」
- 一度治療した歯であっても、詰め物・被せ物の劣化から隙間が発生し、そこからむし歯菌が入り込んで、二次むし歯を引き起こすことがあります。大人のむし歯治療の約2割は、この二次むし歯だと言われています。
歯は繰り返し治療のたびに削られることで脆くなっていくため、最悪の場合歯を失うことにもつながりかねません。
それらを防ぐためにも、詰め物・被せ物には可能な限り劣化しにくい素材を選び、正しいブラッシングと定期検診で口腔内を健康に保っていくことが大切です。
子どものむし歯の特徴
子どもの歯は大人よりも歯質がやわらかく、表面に小さな穴がたくさん開いています。そのためむし歯になりやすく、進行も早いという特徴があります。
乳歯はむし歯になると、下記のような成長への悪影響が起こる可能性があります。
- ●大人になったときにむし歯になりやすくなる
- ●永久歯が正しく生えてこない
- ●顎・体の成長が正しく促されない、顎が変形するなどの発育の妨げになる
そのため、ご家族の方と歯科医院で連携し、お子さんの歯の健康を守っていきましょう。
治療後の詰め物・被せ物の種類
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- 保険診療のむし歯治療
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● 銀色の詰め物・被せ物
おもに「金銀パラジウム合金」という金属素材を使用した詰め物・被せ物です。
強度が高く、保険が適用されるため比較的安価となります。
時間が経過すると金属が錆びる可能性があり、まれに歯・歯ぐきの変色や金属アレルギーを引き起こすこともあります。● レジンの詰め物(レジン充填)「コンポジットレジン」という歯科用プラスチックを使用した詰め物です。
天然歯に近い色合いをしているため見た目がよく、金属を使わないメタルフリー素材で身体への負担も少ないのが特徴です。また、金属の詰め物と異なり、即日で治療を終えることができます。
ただし、時間が経過すると変色する可能性があることと、金属に比べると強度が弱いため、欠けたり割れたりすることがあります。
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- 自費診療のむし歯治療
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● セラミックの詰め物・被せ物
陶器素材を使用した詰め物・被せ物で、天然歯と変わらない美しい見た目と機能を得ることができます。
金属を使わないメタルフリー素材で、さらに歯垢が付きにくい・歯との親和性が高いなどの理由から、二次むし歯のリスクを軽減できる身体に優しい素材でもあります。● ゴールドの詰め物・被せ物金合金、金とプラチナを混ぜ合わせた白金加金を使用した詰め物・被せ物です。
金属の中でも非常に錆びにくく、歯との適合性が高いため二次むし歯のリスクが軽減されます。
失った歯は元に戻せない
歯は、皮膚や髪の毛といった組織と異なり、
一度削ったり抜いたりしてしまうと、元の姿に戻ることはありません
むし歯の治療後、歯が同じような形に戻っているように見えても、実際には詰め物・被せ物といった修復物で補っているだけなのです。
入れ歯・ブリッジ・インプラントなど、天然歯の代わりになる治療法が開発されていますが、噛み心地や耐久性、見た目が天然歯に勝るものはまだありません。
食事をとる、異物を感じる、発音を助ける、表情を豊かにする、正しいかみ合わせで瞬発力を生み出すといった、生命を維持していく上で必要不可欠なものが歯なのです。
むし歯治療と再発しないための予防を
スタートさせましょう。